Fishbone

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2022.6.24

言いたいことも言えないこんな世の中じゃ

娘は小学三年生。
優しくて少しズルくて算数が苦手なコッペパンみたいな顔をした女の子だ。
彼女は時々、不思議なことを言って笑わせてくれる。

「おとう、買って欲しい本があんねんけど」
我が家には、書籍に限り子供達の要求通りに買い与えると云うルールがあるのだが、あまり読書を好まない娘が本を欲しがるのは珍しい。
「へえ、何の本かね?」
「あんな、一年の時にいきいき(学童保育)の部屋でよく読んどったんやけどな」
「ほう、本のタイトル分かる?」
「猛毒生物大図鑑」
「猛毒生物大図鑑!そりゃあまた物騒なタイトルやな。なんでそんな本読んでたん?」
「うん、めったに行けへんけどな、山に行った時に気をつけなアカンと思って、毒キノコのところをめっちゃ読んどってん」
「ど、毒キノコですか…」

そうして買ってやった図鑑を眺めながら娘は言う。
「そうか、毒クラゲに毒カニもおったんや。海にも気をつけなアカンな。めったに行けへんけど…」
彼女の心配事は尽きない。

そして願わくば、娘から毒オヤジ扱いを受ける日が、一日でも遠くありますように。